マレーシアで旨かったもの
マレーシアで旨かったものその1。チャイナタウンにある「冠記」で食べた雲呑麺と叉焼麺。1人前6リンギット、200円しないぐらい。マジでこの椅子座ってこのテーブルでこの箸と食器で食べるんかい、という小汚さ。難波花月の近くのたこ焼き屋、わなかでのイートインを思い起こさせる。小汚さ的には冠記は1.5倍増しぐらい。でも雲呑麺は絶品、澄んだ魚介系の出汁が効いたスープはその上品さが店の見た目とすごいギャップがあり、かなり細めの麺によく絡む。雲呑の餡は噛むと海老の旨みが沁みだしてくる。
叉焼麺は焼きそばで、甘い甜面醤系の味付けがされた麺の上に乗る叉焼も焼き目がしっかりついているけれど中はジューシー。麺と叉焼と青菜の完璧なコラボレーション。付け合わせに先ほどの雲呑麺の麺抜き、胡椒入りのスープが出てきてこれも旨い。毎日食べても飽きなさそう。
下の写真の右側のパラソルの奥に店がある。知らないとかなり入りにくいし、知っていても中見るとちょっとおじけづくかもしれない。
旨かったものその2。ランカウイ島「強師傳 (Quang Shi Fu Seafood Restaurant)」で食べたGrouper、老虎斑という魚。日本だとハタなのかなあ。蒸しあげて紹興酒と醤油の味付け、揚げ大蒜と生姜付き。写真撮り忘れて大失敗。
ランカウイ島の中で最も栄えている街Pantai Chenangをそぞろ歩きしているうちに、中国人でにぎわっている旨そうなシーフード料理屋があった。予備知識なくふらっと入ってみたらこれが大正解。店の前の水槽に魚が泳いでいて100gいくらと書かれていて、これ食べたい、というとその場で重さを量って値段が決まり、後は調理法を指定するだけの明朗会計。ハタの蒸し物以外に伊勢海老のバタークリーム炒め、干しナマコと野菜の炒め物、かにチャーハン食べたけれど本当にどれもおいしくてびっくり。伊勢海老は高かったけれど、それ以外は超リーズナブル。店の中を覗いてみて、中国人の家族が大勢で祝い事をしているような店は多分外れがないんじゃないかと思う。
その3。クアラルンプールの屋台で有名なアロー街にあるW.A.Wレストランで食べたカニの黒胡椒炒め。甘くて白いカニの身が黒胡椒の辛さで引き立ち、無限にビールが飲める。あさりの大蒜生姜炒めも旨かった。この店は食べ物は旨いのだけどサービスが最低なので心して行った方がいい。休暇中のテンションだったので耐えられたけどいつもだったら舐めた口きいた店員の胸倉つかんで椅子蹴り飛ばして帰ったかもしれない。だけど食べ物は悪くない。ちなみにシーフードレストランのように思われているが実は手羽先の店。
クアラルンプールのアロー街で食を楽しむためには一軒目で満腹になるまで食べずに、屋台をいくつかはしごするのがいいんじゃないかと思う。大阪食い倒れ方式。自分の好きな串を選んでバーベキュー焼いてもらう、というシステムの屋台があって、写真の人の顔の横にある50リンギットの値札が付いているのは蛙さん。1500円近いって高いね。食べなかったけど。
BBQ屋さんだけではなくて果物も買い食いできる。当然ドリアンに挑戦。鼻が曲がりそう、というほどではないがやはり硫化水素臭い。そのあとにクリームのような甘みが追いかけてくる。どちらかというとマンゴスチンの方が好きかもしれない。
その4。ステーキも旨かった。Lucky Bo Cafeにて。1.4㎏ぐらいあるトマホークステーキ。値段は下手すると東京の行きつけの店の方が安かったかもしれないけれど、どうしてもステーキ食べたくなって美味しくいただいた。ミディアムレアの焼き加減も絶妙。街の中心からは離れた住宅街の中にあるのでGrab(Uberと一緒のスマホベースのタクシーサービス)で行くのがいいと思う。
しかしGrabは本当に便利。こちらのタクシーはメーター制のものと値段交渉が必要なものがあるのだけれど、土地勘ないところでタクシーの値段交渉するのは相当難しく結果的に割高につくことが多いし、メーターでもいくらかかるか分からないが、Grabだと乗る前に値段が確定。そしてタクシーより基本安い。ちょっと出かけるぐらいなら大抵10リンギット、300円以下。クレジットカード登録しておけばリンギットの現金の持ち合わせを気にする必要もないし、行先も発注時にGoogle Mapで指定してGoogleがナビゲートしてくれるので、どんなにマイナーな店に行こうと思っても言葉の壁もなく大丈夫。遠路はるばる行きたい店になんとしてもたどり着きたいと思う食いしん坊はスマホにダウンロードするのをお忘れなく。絶対後悔しない。
他の交通手段(普通のタクシーも含む)に対する価格競争力、迎車時間の短さ(当然迎車料金も発生しない)、言語の壁がなく目的地を正確に伝えられて到着可能、価格が先にどの程度か分かり発注した時点で確定している安心感、簡単かつ迅速な決済などほとんどの点でこれまでのタクシーと比較して圧倒的に便利なので、日本でも導入してもらいたい。というか導入されたら大抵のタクシー会社は淘汰されそうだ。
その5。新峰肉骨茶。そもそもマレーシアのことは何も知らなくて、いつも拝見しているTakiさんのブログをそのまま参考にしてMandarin Orientalに泊まったりランカウイ島にいってTanjung Rhu Resortに泊まったりしたのだが、彼のお勧めの食べ物が肉骨茶。スープのものとドライのもの両方食べてみた。スープのものも旨いが、汁なしのものは濃い目の味付けで無限にご飯が食べられそうだ。南の国で汗をたくさんかいた後の味の濃いものは旨いに決まってる。サウナの後もそうだけど。
以上、帰国早々に記憶が新しいうちに備忘録も兼ねて。英語が通じるしLCCも飛んでいるし金曜日半休取って夕方5時のフライト、クアラルンプール夜11時着で行って日曜日羽田に夜10時に着くANAの便で行く2泊3日の旅でも満足できると思います。空港から市内まではGrabがやっぱりおすすめなのでダウンロードお忘れなく(ホテルで空港までタクシー頼むと160リンギット、Grabだと少し大きいクルマを頼んで75リンギット(通行料込み)だった)。
クアラルンプール The Whisky Bar KLにて
今年の私の夏休みの目的地は青色の航空会社が決めてくれた。休暇の予定は決まっていて、そのタイミングで貯まったマイレージで予約できるところを探したらクアラルンプールになった。マレーシアは初めて。消去法的に決めた旅行だけれど積極的に楽しんでとてもいい休暇だった。
日本人も相当食にうるさいと思うが、マレーシア人の食へのこだわりはそれ以上かも。マレー人、中国人、インド人などが暮らす多民族国家ということもあって食べ物もバリエーション豊富、若い人が夜中過ぎてもみんな楽しそうに屋台で串焼き食べたり中華料理食べたり果物食べてる。この写真は真夜中前のアロー街。まだこんなに人が出て屋台で色々食べている。
中華料理は他の国のそれと比べて味付けが控え目で食べ飽きない。そして食べ物の値段が日本の半分もしくはそれ以下。食いしん坊の私には天国のようなところだ。
マレー語少し理解できるようになっておきたいな、と思ってYoutube見ていたら、調子はどう?というのと同じ意味で「食事食べた?」と聞くという。ほんまかいな、と思ったのだけれどそれぐらい食べることを重視する人たちらしい。分かる気がする。
イスラム教の国なので酒をがんがん飲む文化ではないのだと思うが、しっかりウイスキーも飲むことができた。
家族旅行先で一人バーに出かけるのは一般的にはなかなか難しいと思うのだが、我が家ではそれなりの理解があってクアラルンプールでの夕食後に家人だけホテルに帰して二日連続で飲みに出かけた。そのまんまの名前のWhisky Bar KLというのをググって見つけ、2晩ともにお世話になった。
バーやレストラン、クラブが集まっている六本木の芋洗坂みたいな感じの通りにある大箱の路面店で、外からガラス越しに店内が見える開放感のある店構え。ステーキハウスも併設されていて、閉鎖的な雰囲気かつこじんまりとした店が多い東京のモルトバーとは相当趣きが異なる。
一人でふらっと入って、テーブル席に通されそうになったのでカウンターに座らせてもらえないかとお願いする。バックバーも相当な量があり、それ以外にもテーブル席の壁際には所狭しとボトルが飾られている。クアラルンプールまで来て何飲むか、というチョイスがなかなか難しい。物凄く悩んだ結果、一杯目はアジアの銘柄がよかろうということでKavalanをいただくことに。せっかくなので珍しいものを、とバーテンダーにお願いしたところ、ちょっと高いけどいいかと言われて出てきたのがKavalan Solist Fino Sherry Cask。
アルコールのアタックが若干強く、湿った薪、松脂と松葉を燃やしたような煙がプルーンの香りとともに伝わってくる。味はメイプルシロップ、ホイップクリーム、ナツメ、加水すると口の中で劇的に立体感を増す。これは旨いわ。
大箱なのでバーテンダーはカクテル作ったりウイスキー注いだりで忙しそうだったけれど、カウンターの私に他のKavalanのボトル持ってきてくれて違いを説明してくれ、それぞれの香りを試させてくれた。
正面のバックバーはオフィシャル中心で、ボトラーズ物は離れた壁際におかれているので見えず、そこそこ分厚いメニューを見せてもらう。再びクアラルンプールでどれを飲むべきか時間をかけて悩み、マイナー系蒸留所で飲む人あまりいなさそうで割安に放置されたものを探す。そしてOMCのGlen Elgin、1985年蒸留24yoを注文。これはショットで1500円ぐらいだったのではないか。ラベルのくたびれ具合から口開けしてから何年も経っているのではないかと思うが状態は悪くない。この手のいい感じで枯れてきているバーボン樽熟成のスタイルは本当に好き。
2日目は夕食後に一人になり、Bukit Bintangの良心という店で全身マッサージを60分やってもらってからまたWhisky Bar KLへ。9月の第一週に湘南オープンウォータースイム2.5㎞があり、9月末には村上トライアスロンにエントリーしているので休み中も海やプールでがっつり泳いだり走ったりしていて筋肉が固くなっているのをほぐしてもらってからのウイスキー。良心は他の店よりも高いけれど(とは言え1時間で85リンギット、2500円ぐらい、普通は65ぐらい)、清潔で上手でなかなかよかった。
残念ながら2日目はカウンターが満席。テーブル席でオールドファッションドをまず注文。忙しいバーテンダーに構ってほしいわけではないけれど、どのバーボン使ってどう作っているのか見られないのは寂しい。多分Knob Creekだと思うのだけれど、バーボンにはからきし弱いのでわからない。でも美味い。
二杯目はMaltmanのGlenlossie、97年蒸留16yo。ツイッターでフォローしている人たちが東京でGlenlossie祭りを開催しているので何だか羨ましくなってクアラルンプールから参戦。テーブル席なのでボトルの写真も撮れず、誰も私が参戦したことを知らず完全な自己満足の世界だが、旨ければそれでいいのだ。
そしてようやくカウンター席が空いて移動、またマイナー系割安放置銘柄を選んでクーパースチョイスのDailuaine92年蒸留21yo。
マイナー過ぎるのか、私の発音が悪いのかわからないけれどダルユーインと言って伝わらないので悲しくなった。まあElginやLossie、Dailuaineばかり頼む人は東京でもそんなにいないと思うので仕方がない。これも私が好きなスタイルで、こういうのが安く飲めるクアラルンプールはありがたい。
軽井沢の種類が20種類以上あったりしてそういうのが好きな人にはたまらないのかもしれないが、私はちょっと違う選ぶ楽しみをこの店で見つけた気がする。マイナー系割安銘柄発掘の楽しみ。なかなかいい体験だった。
バーでウイスキー飲んでいるマレー人はほとんどおらず、中国系、西洋人、日本人が多かったような気がする。やはり宗教が人々の行動形態に及ぼす影響は大きいのだろう。
マレーシアは中国系の観光客が多いせいかトラベルリテールでのウイスキーの品ぞろえがかなり充実していて驚いた。カラフルなパッケージのPulteneyを眺めていると目に楽しい。
GlenlivetもMacallanも充実している。値段は日本より少し割安かものによってはちょっと高い。LivetのMaster Distiller's Reserveが220リンギット(1リンギット27円ぐらい)、Macallan Rare Cask Blackが2000リンギット弱。
日本で正規輸入元で売り切れになっているものを狙って買うのがいいのかもしれない。この辺のオフィシャルは残念ながらあまり飲んでいないので正直相場観が全くない。
ランカウイ島ではすべてのものが免税なので、しょぼい土産物屋にしか見えないところでも酒のバラエティだけは異常に充実していてギャップに驚かされる。ウイスキーのラベルを眺めているだけで30分ぐらいは簡単に過ぎるので、家族がショッピングしている間にお父さんだけ手持ち無沙汰、なんていうありがちな展開にはならなくて済むのでいいですよ。
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京都・大阪にて:案ずるより産むが易し
今年もまた友人の墓参りに行ってきた。先日の地震で震源に近かったこともあり、友人の実家と彼のお墓のあるお寺が気に掛かっていた。京都から在来線に乗り換えて最寄り駅が近づくにつれ、ブルーシートが被せられている家の数が増える。
7時過ぎの新幹線に乗ったときから、そしてこれまでも毎年ずっと思い悩んで来た。墓参りだけではなく彼のご両親にご挨拶しに参上するべきかどうか。彼だけ先立ち自分がのほほんと生きていることの後ろめたさや、自分が親だったら目の前のこの子ではなく何故自分の息子だけそんな目に遭わなければならないのか、と思うだろうなどいろんな感情が渦巻いて、正直答えを出すことから逃げてしまい、十数年前に意を決して一度お会いして以来ご無沙汰してしまっていた。その時も一番仲良くしてもらっていてありがとう、とお母様がおっしゃられ、彼が亡くなる前につまらない行き違いをし、仲直りする前に先立たれたことを改めて想い起こし、また後悔の念に打たれた。
だがもう四半世紀以上も前のこと、むしろ顔をお見せしたら喜んでいただけるかもしれないという気持ちが少しずつ強くなり、お寺の最寄り駅に着いたときにはiPhoneでご実家の番号を押していた。大変お久しぶりですがN君には仲良くしていただいていたものです、と申し上げたらすぐに思い出していただき、お墓参りを済ませて小一時間ほど後にご挨拶に上がる旨をお伝えして電話を切る。
駅前で供花を買い、阪急電車の踏切を渡り寺までしばらく歩く。この辺りは地震の影響は全く感じられない。境内の樹齢200年ほどと思われる立派な黒松も無事、お墓も倒れているような形跡は見られずほっとする。お墓を清め、花を供え、近況を報告。念のためお墓に新しい名前が刻まれたり赤い字が黒くなっていたりしないか確かめる。何も変わっていない。良かった。
一駅電車に乗り、駅から数分歩き、Nの実家に着く。呼び鈴を鳴らすとお母様が出てこられ、大変ご無沙汰しておりますとご挨拶。中に招かれると応接間までの間に仏間があり、Nが使っていたギターが2本置かれていた。わざわざ出してきてくださったのだろう。AerosmithとGuns n' Rosesのステッカーが貼られた、ヤマハのSFX。そしてMorrisのアコギ。長い指で上手にギターを弾いていたことを思い出す。
自分やNとの共通の友人の近況を報告し、彼の弟さんと妹さん、そしてその子供たちの写真を見せてもらい、結局1時間ほどの滞在となった。私は仕事は忙しいが小学生の娘とは朝一緒に家を出て、同じ電車で通学・通勤するので毎日2、30分は一緒にいられるという話をしたら、お父様はそれはいいね、とおっしゃった。彼が亡くなる前の数年間は仕事も忙しかったそうで、あまり息子との時間が取れないままに息子を亡くしてしまったことへの後悔の念が伝わってきた。彼のことを忘れないでいることが最大の供養だと思っているのだとお伝えした。お二人とも突然の訪問にもかかわらず喜んでくださって何よりだった。やはり顔を出してよかった。そう思えてホッとした。
炎天下墓参りをして汗をたっぷりかいたので塩っ気のあるものが食べたくなり、十三まで出てやまもとでねぎ焼きと焼きそばをつまみに瓶ビールを手酌で飲む。暑い日なのに意外と混んでいた。そして当たり前だが鉄板が熱く、冷房の効いた店の中でも膝の裏からアキレス腱まで汗が流れ落ちるのが分かる。
食べ終わってもまだ2時、外は死ぬほど熱い。とりあえず京都にまた戻る。三十三間堂の裏のかき氷屋にタクシーで行ってみたけれど長蛇の列、これは文字通り死んでしまうかも、と思い京都駅に戻ってイノダコーヒーでコーヒーフロートを時間をかけて飲み、観光する気も全く湧かないので祇園のサウナで大相撲を見ながら時間を潰す。
いいぞサウナ。汗まみれの体がリフレッシュ。17℃の水風呂に入って、屋上で風に吹かれれば超ととのう。着替えてさっぱりしてから、四条通の反対側の居酒屋、遊亀へ。
土曜日の7時を過ぎ、混んでいて待たされるかと思ったらすぐに座れてラッキーだった。神田や赤羽にある昔からの居酒屋のように、カウンターの中を店員さんが歩き回れるレイアウト。お品書きを見るだけでワクワクする。とりあえず中ジョッキと白魚の天ぷら、お造り盛り合わせと万願寺とうがらしの焼きびたしを注文。
ジョッキが空いて、にごり酒をお願いする。コップになみなみと注がれた酒が受け皿に落ちる。コップの酒が少なくなって受け皿の酒をコップに移して飲んでいると、隣のドイツ人夫婦の旦那さんが「なんでそうやって飲むの?」と聞く。皿から飲むのは行儀が悪いから、と答える。なんでドイツ人と分かったかというと、大ジョッキを頼んで店員が持ってきたのを見て、「これが大?マジで大なの?」と英語で何度も確かめていたのをみてちょっと笑いそうになり、この人たち絶対ドイツ人に違いない、と思った。その後夫婦の会話もドイツ語に聞こえ、やはりフランクフルトから来たとのこと。その夫婦の隣には妙齢の女子3人連れがいて、エイヒレをドイツ人に無理やり食べさせようとしたりして中々のチャレンジャーぶり。エイの写真見せたりしたらどう考えても逆効果のようにしか思えない。そのうちの1人がかなりのクールビューティーな感じだったのでドイツ人よりも彼女と仲良くなりたいわ、と思うものの当然かなわず、もう一杯酒を飲み、つまみのミックス南蛮漬けを頼んで美味しくいただき、店を後にした。
汗をたくさんかいた後の居酒屋での酒も料理も旨いに決まっている。そして勘定も控えめで最高。前日も飲み会があり、今朝も6時起きだったこともあって帰りの新幹線では熟睡。夜半前に家に着き、改めてほっとして直近届いたソサエティの若いGlendronach、2007年蒸留9年もの「リスのように生き生きと」をワンショット飲むと、一仕事終えた充実感と眠気が襲ってきて長かった一日が終わった。
案ずるより産むが易し、とは恐らく今日のようなことを言うのだろう。
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居心地のいいバーの条件(の一つ)
久しぶりにお邪魔した新橋キャパドニック。前回ドアを開けた時はすべての席が埋まっていて、諦めて帰ったことをマスターは覚えていてくれた。2か月ぐらい前のことだっただろうか。
一杯目はGlenrothes20年、Caydenhead。最近高騰気味のシェリー系なのに気軽に気取らず飲めるのがいい。Rothesを飲むうちに、いつもの渋谷のバーでよくお話しするKさんが入ってきた。新橋でお会いするのは初めて。かつてたまたま「新橋で飲んでいた時に」という会話になり、「もしかしてキャパドニックさんですか?」「やっぱり」となったのでいつかお会いするかも、とは思っていたもののそれでも驚く。やはり趣味が似ているので、行きつけになる店も似たような店が多く、必然的に行動範囲が似てきてしまうのだろう。面白い。我々二人で好きな店の情報交換すればすごく有意義かもしれない。
そういえばAmazonで「オススメ」される商品も、ビッグデータ分析で私と同じような買い物している人が実際に購入したり高評価したものをジャンル問わず勧めてくるアルゴリズムだから、それと一緒。
二杯目は「トロピカルフルーツを拾えるボトル」というオーダーをして出てきたTeeling。どの辺から持ってきてくれるか、選んでもらっている間楽しみだった。バランスの良い佳酒。
そしてまだ飲んでいなかったLaphroaigの今年のアイラフェスティバルのボトルをいただく。
この店は適度な距離感と「押し込まれた感」がないところが気持ちいい。
バーにて「押し込まれる」というのはどういうことか、客の立場からちょっと説明させてほしい。よくある話だが、ちょっと(だけ)わかってるなこいつ、というような客が来て「こんな感じのをお願いします」と任されたときに、どのぐらいのものをいくらぐらいで出すか。店やバーテンダーが試される瞬間。売上のことを考えなければならない立場でもあり、純粋にいい酒出して客に喜んでもらいたい立場でもあり、そこのバランスは簡単ではないのだけれど。そこで「押し込んでくる」店とそうでない店がある。「押し込まれた」というのは客からしてみて勘定貰ってちょっとやられたな、とか自分の心の中の予算から大きく外れたな、と思う時。もちろん一杯ずつCash on Deliveryで払うわけではないから事後的にしか分からないけれど、大体これぐらいだろう、というのはまあある程度飲んでいるから分かる。そこから大きく外れていると「ああ、押し込まれたんだな」と思う。あるいは高くていい酒薦められて断れないようなシチュエーションを作られると。
誤解のないように言うと、好きなバーが潰れてしまったり、良くしてくれるバーテンダーがオーナーから言われている売上が達成できずにクビになってしまっても困るので売上に協力するのは全くもってやぶさかではない。でも初めての店やどうでもいい店で押し込まれると流石にまた来ようとは思わない。まあそれは自分の嗅覚が悪かった、ということで納得できる部分もあるけれど。
客として一番辛いのは、もう飲み足りたので本当は家に帰るべきなのだけど、あのバーにはしばらく寄っていないからあのバーテンダーさん元気か顔だけ見ていこうかな、と思って行ってみて「押し込まれた感」が出てしまう時。上から目線な言い方で恐縮だが、客の立場からすると良かれと思って行ったのにやっぱり行かなかった方がよかった、と後悔する展開になり、次回から足が向かなくなることも含め店にとっても客にとってもあまりいいことがない。すでに別の店で飲んできているのだからいい酒出さないと、と思ってくれているのだと思う(思いたい)が、とてももやもやした気分で家に帰ることになる。
いい酒には喜んで高い金を払う。だが安くて美味い酒も世の中にはたくさんある。ちょっと割高だけれども一度は飲んでおきたい酒もあるし、隠れた安ウマの酒を知っておきたいときもある。かっこつけたいときも、そうでないときも。手持ちがある時も、店に来る前にお金をたくさん使ってしまっているときも。
多くの言葉を交わさないでも、どういうシチュエーションなのか想像力を働かせてくれたり、言葉だけに頼らないコミュニケーションがうまくいくバーが居心地のいいバーなのだろう。酒の知識や作り方だけ勉強したらバーのカウンターに立てるわけではないということだから、なかなか難しい商売だ。人が酒を飲みに行くにはいろんな理由があり、その理由から外れない酒が出されたと客が感じた時に客は納得して金を払う、すなわち居心地よく感じる、ということなのかもしれない。
でも今ふと思ったが、新橋ではまだお店に自己紹介していなかった気がする。随分前から伺っているのでいまさら感あってちょっと照れる。もういい年したおっさんなのに。
【店頭】ハンターレイン OMC タリスカー [2009] 6年 シェリーホグスヘッド HL12095 FOR SHINANOYA
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ニューヨーク、ニューヨーク
久しぶりのニューヨーク。朝到着したJFKからのタクシーの窓の外は美しい初夏の景色が広がる。ごま塩頭のカリブ訛りの運転手に最近商売はどう?と聞いたら、Uberとの競争もひどくなるばかりで、減税あったけど大して関係なく、景気いいのは金持ちだけなのでは?とのこと。
マンハッタンは相変わらずやかましい。先が詰まっていると分かっている交差点で無理やり車の鼻先を渋滞の列に押し込み、信号が赤に変わって他の車の邪魔になって、盛大な抗議のクラクションが鳴り響く。クラクション鳴らしたところでどうなるわけでもないと分かっているはずなのに、まるで今権利を主張しないと今後二度と主張できなくなる、とでもいうような無慈悲さ加減。その神経が私にはわからない。そして多種多様なサイレンの音。まあ渋谷のスクランブル交差点の猥雑なうるささも冷静に考えると異常なので、慣れの問題だけかもしれない。
常宿にアーリーチェックインしたらなぜかスイートルームにアップグレード。100㎡超える部屋もらっても、一人で一泊するだけなのであまりうれしくない。でもトランプタワーが目の前。
午後から出社、翌日のプレゼンの最終調整にどれだけ時間がかかるか分からなかったのでディナーは予約しておらず、どこで食事してどこで酒飲むかは出たとこ勝負。とはいえ随分昔だがマンハッタンに都合1年弱ほど住んでいたことがあるので、土地鑑がないわけではない。
結局カジュアルにWollensky's Grillでさくっとフィレミニョンを食べた。クラシック。本当はPeter Lugerに行きたかった。終わってからせっかくなのでバーボンを飲みにいこうと思い、タクシー乗ってイーストヴィレッジへ。
カジュアルな日本食レストランがたくさん集まる一角に「横丁」と漢字のネオンが出ていて、そこの建物の階段を上がっていくと看板も何もないAngel’s Shareというバーがある。初めて行ったのだが勘でここだろうと思いドアを押したらやはりバーだった。カウンターが10席ほど、テーブルもたくさんあって割と大箱でほぼ満員、にぎやかだ。
たまたまカウンターが2席あいていて、そのうちの1つに陣取る。周りを見るとカクテルを注文している人が多い。そして客はアジア人が6割ぐらいか。バーテンダーからAre you ready to order?といわれ、では最初はカクテルにしよう、と思ってメニューのSmoke in your eyesを頼む。
シナモンとスパイスをバーナーで炙って燃やしたところにワイングラスをかぶせて煙を閉じ込め、そこにバーボンベースのカクテルを注ぎ込む、という手の込んだ少し甘めの一杯。
バーテンダーは2人いて、恐らくどちらも日本の方なんだろうな、と思ったので日本語でお話しするとやはりそうだった。流行っている上にカクテル頼む人ばかりなので忙しそうなことこの上ない。私は全然バーボンには詳しくないので、2杯目は珍しいバーボンがあれば、と言って出してもらった。
気が付くといつの間にか隣に女性が座っていてモヒートを飲んでいた。何飲んでるの?と聞かれ、バーボンなんだけど実はよく知らないんだ、と答える。深圳出身でNYに住んでいて、直近もパリに行って帰ってきた、という。
このモヒート美味しいから飲んでみて、と言われて一口いただく。この時期のミントは美味しいね、と話す。単刀直入に「あなた何歳?40ぐらい?」と聞かれていやいやもっと上だよ、「じゃあ45?」いやもうちょっと上、みたいな会話があり、「じゃあ私何歳に見える?」とお約束の質問が来る。こういう場合は多分見た目よりも若目に言うのが大人の品格なので23歳?と言わされて彼女は26歳と判明。「しばらく前に彼氏と別れて」などと言い始め、林真理子の日経連載小説の登場人物か、というような展開。こっちはじっくりバーボン飲みたかったのに全然集中できない。
かつて取引先の会社の人が中国でハニートラップに引っかかってお部屋にお持ち帰りしたところに官憲に踏み込まれてしばらく娑婆に出てこられなくなった話を聞いたことがあり、よく考えると香港資本のホテルの部屋がなぜかスイートにアップグレードされているところから実はハニートラップが始まっていたのでは、という気もしなくもなく、聞かれてもいない娘の話などをこちらからしてお引き取りいただいた。まあ相手が単にプロだったのかもしれず、私の自意識過剰もしくは被害妄想だけかもしれず、答えは闇の中だが。
そういうわけで3杯目にいただいたバーボンも、少し枯れた感じが美味しかったということしか記憶に残っていない。折角いいものを出してもらったはずなのに。
季節もいいしどこかのルーフトップバーで飲みなおそうかと思ったけれど、時差ぼけもあり酔いも回り、素直にホテルに帰った。念のためしっかり施錠した自分に少し可笑しくなった。
朝早く目が覚めアルコールが抜けていないことを自覚し、セントラルパークを軽く走ってから出社。会社で酒臭い汗をかくわけにもいかない。今回の出張のハイライトのミーティングは3時に終了予定。その後すぐに空港に向かい東京に夜9時15分に着くはずが、到着機材の遅れで5時間遅れ、夜11時25分発、羽田に朝2時25分着との不幸な知らせ。
仕方がないのでデスクを借りて溜まった仕事をやっつけた後、昔の同僚に電話して飲みに行こうぜ、と言ってみたが「ごめん今日具合悪い」とのこと。仕方がないのでヘルズキッチンのクラフトビールバーまで一人歩く。ブロードウェイ沿いは巨大なコンクリートブロックが歩道におかれている。ソフトターゲットテロ対策、昔はなかった。
54と9の南西角にあるバー、Valhalla。タップが20種類ぐらい並んでいる。スコッチもバーボンもあるがスタンダードしかないのでエールのお勧めを頼んだら、大好きなSam Adamsが出てきた。まあこれもスタンダードだけれど。
カウンターの一番端で暗い中NY Timesを熟読しながらパイントを飲んでいる若者、立ちながら仕事の話をしている同業者と思しきグループ、30代半ばの女性2人連れなどで6分の入り。
突き放すでもなく、構いたてるわけでもない適度な店と客との間の距離感が気持ちいい。万国共通のいいバーの重要な条件だと思う。グラスが空いてしばらくすると黙っていても寄ってきてくれて、一言二言喋り注文を受け、チップに短くお礼を言って離れて行き、また少しすると目くばせが来る。美味いよ、と軽くうなずくと向こうもうなずく。アメリカのヘヴィなIPA飲みたいんだけど、と言って出てきたのがこちら。
小腹が減ったのでホットドッグを頼み、ついてきた手作りのフレンチフライをつまみにIPAを飲む。苦い中にも柑橘系の甘みが隠れていていくらでも飲めそうだ。だが念のため少し早めにJFKに行くことにし、サーブしてくれた店のTシャツ着たスタッフと握手を交わして店を出る。
慌ただしいNY訪問だった。そもそも最近慌ただしい。前の週末も会社のイベントで軽井沢に出かけて土日丸つぶれ。出張前日の月曜日は週末納車予定だったのに取りに行けなかったバイクを夕方引き取り、会社のビルの駐車場に停めて出張の準備の仕事を続ける。さあ帰ろうと思ったら、駐車場の営業が夜10時で終了していてバイクを出せない。NYから帰ってくるまで置いておくか、とも思ったが、1時間600円の駐車料金で金曜日まで停めておいたら6万円以上かかるということに気づく。結局駐車場の人に泣きを入れて無理やり出してもらった。
新しいバイクがうれしく、少し遠回りして家に帰ったのが1時過ぎ。すぐ爆睡して朝パッキングして羽田からNY便に乗った。そして帰宅は金曜早朝にずれ込み、金曜はたまった仕事をやっつけ、土曜の早朝から徳之島トライアスロンに行く、という超強行スケジュールの予定。
結局家に帰ったのは金曜日の朝3時前。書斎の机の上にはGWに行ったニッカの余市工場から工場見学のお礼状が。年間何万人が訪れるのだろうか、綺麗な字で書かれたまったくやっつけ仕事感のないお礼状をご丁寧にいただくと、今後もニッカを応援したくなるというものだ。笠木さんありがとう。
どこに行っても生きていかれる気もしなくはないが、やはり日本が好きだ。帰ってきて東京タワーを見るとホッとする。日本に生まれてきてよかった。
SMWS蒸留所コード(2019年11月版、備忘録的に)
【2019年11月20日追記】137、138をアップデートしました。
【2018年11月11日追記】135、136、バーボン、アルマニャック、コニャックをアップデートしました。ジンとラムはまた後日。
【2018年6月20日追記】 蒸留所コード133 Westland、134 Paul Johnをななしさんに頂いた情報をもとにアップデートしました。ご指摘ありがとうございます。
先日ディスカバーパックなるものとともにSMWSの会員証が自宅に届いた。そして「マリネして焼いたロブスターの尻尾」2本も。
テイスティング用の小瓶は蒸留所コード13のDalmore「戦火に苦しむハイランド人」、29はLaghroaig「骨からなかなか離れない電撃リブ(???)」、54はAbelour「甘い蛇行」。相変わらず何言ってるのかよくわからない。
ウェブサイト見ていて一番おかしかったのが50.94(Bladnoch)、「教会の無礼な絵描き」。解説見ていると教会の新しいオイルが塗られた椅子、タバコ、油絵の具のような香りがするらしく、それを一言でまとめると教会でタバコ吸ってる舐めた絵描き、っていう表現らしいのだがいかにもイギリス人らしい。
ちなみに今入会すると普通は2万円の初期費用が1万円で済むうえに(正確には2千円の入会費と8千円の年会費)、オンラインショップで使える3000円分のポイント貰えるのでお得。ただし6月中に入ると来年6月末まで会員資格がある(更新に年会費8000円かかる)が、会員規約読むと7月から9月に会員になると来年9月まで会員資格あるようなのでちょっとだけ待った方がいいかもしれない。でも7月になったら入会費が元に戻るかもしれないので微妙だが。
shop.smwsjapan.com
自分の備忘録的にThe Scotch Malt Whiskey Society(SMWS)の蒸留所コードをまとめてみたので置いておきます。
コード | 蒸留所 | 国 | 産地 | Status |
---|---|---|---|---|
1 | Glenfarclas | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
2 | Glenlivet | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
3 | Bowmore | スコットランド | アイラ | 稼働中 |
4 | Highland Park | スコットランド | アイランド | 稼働中 |
5 | Auchentoshan | スコットランド | ローランド | 稼働中 |
6 | Glen Deveron | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
7 | Longmorn | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
8 | Tamdhu | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
9 | Glen Grant | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
10 | Bunnahabhain | スコットランド | アイラ | 稼働中 |
11 | Tomatin | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
12 | Benriach | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
13 | Dalmore | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
14 | Talisker | スコットランド | アイランド | 稼働中 |
15 | Glenfiddich | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
16 | Glenturret | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
17 | Scapa | スコットランド | アイランド | 稼働中 |
18 | Inchgower | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
19 | Glen Garioch | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
20 | Inverleven | スコットランド | ローランド | 閉鎖 |
21 | Glenglassaugh | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
22 | Glenkinchie | スコットランド | ローランド | 稼働中 |
23 | Bruichladdich | スコットランド | アイラ | 稼働中 |
24 | Macallan | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
25 | Rosebank | スコットランド | ローランド | 閉鎖 |
26 | Clynelish | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
27 | Springbank | スコットランド | キャンベルタウン | 稼働中 |
28 | Tullibardine | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
29 | Laphroaig | スコットランド | アイラ | 稼働中 |
30 | Glenrothes | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
31 | Isle of Jura | スコットランド | アイランド | 稼働中 |
32 | Edradour | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
33 | Ardbeg | スコットランド | アイラ | 稼働中 |
34 | Tamnavulin | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
35 | Glen Moray | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
36 | Benrinnes | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
37 | Cragganmore | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
38 | Caperdonich | スコットランド | スペイサイド | 閉鎖 |
39 | Linkwood | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
40 | Balvenie | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
41 | Dailuaine | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
42 | Tobermory (Ledaig) | スコットランド | アイランド | 稼働中 |
43 | Port Ellen | スコットランド | アイラ | 稼働中 |
44 | Craigellachie | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
45 | Dallas Dhu | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
46 | Glenlossie | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
47 | Benromach | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
48 | Balmenach | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
49 | St. Magdalene | スコットランド | ローランド | 閉鎖 |
50 | Bladnoch | スコットランド | ローランド | 稼働中 |
51 | Bushmills | アイルランド | 稼働中 | |
52 | Old Pulteney | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
53 | Caol Ila | スコットランド | アイラ | 稼働中 |
54 | Aberlour | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
55 | Royal Brackla | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
56 | Coleburn | スコットランド | スペイサイド | 閉鎖 |
57 | Glen Mhor | スコットランド | ハイランド | 閉鎖 |
58 | Strathisla | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
59 | Teaninich | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
60 | Aberfeldy | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
61 | Brora | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
62 | Glenlochy | スコットランド | ハイランド | 閉鎖 |
63 | Glentauchers | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
64 | Mannochmore | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
65 | Imperial | スコットランド | スペイサイド | 閉鎖 |
66 | Ardmore | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
67 | Banff | スコットランド | スペイサイド | 閉鎖 |
68 | Blair Athol | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
69 | Glen Albyn | スコットランド | ハイランド | 閉鎖 |
70 | Balblair | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
71 | Glenburgie | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
72 | Miltonduff | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
73 | Aultmore | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
74 | North Port | スコットランド | ハイランド | 閉鎖 |
75 | Glenury Royal | スコットランド | ハイランド | 閉鎖 |
76 | Mortlach | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
77 | Glen Ord | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
78 | Ben Nevis | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
79 | Deanston | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
80 | Glen Spey | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
81 | Glen Keith | スコットランド | スペイサイド | 閉鎖 |
82 | Glencadam | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
83 | Convalmore | スコットランド | スペイサイド | 閉鎖 |
84 | Glendullan | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
85 | Glen Elgin | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
86 | Glenesk | スコットランド | ハイランド | 閉鎖 |
87 | Millburn | スコットランド | スペイサイド | 閉鎖 |
88 | Speyburn | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
89 | Tomintoul | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
90 | Pittyvaich | スコットランド | スペイサイド | 閉鎖 |
91 | Dufftown | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
92 | Lochside | スコットランド | ハイランド | 閉鎖 |
93 | Glen Scotia | スコットランド | キャンベルタウン | 稼働中 |
94 | Old Fettercairn | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
95 | Auchroisk (Singleton) | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
96 | Glendronach | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
97 | Littlemill | スコットランド | ローランド | 閉鎖 |
98 | Inverleven (Lomond) | スコットランド | ローランド | 閉鎖 |
99 | Glenugie | スコットランド | ハイランド | 閉鎖 |
100 | Strathmill | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
101 | Knockando | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
102 | Dalwhinnie | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
103 | Royal Lochnagar | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
104 | Glenburgie (Glencraig) | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
105 | Tormore | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
106 | Cardhu | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
107 | Glenallachie | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
108 | Allt-a-Bhainne | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
109 | Miltonduff (Mosstowie) | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
110 | Oban | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
111 | Lagavulin | スコットランド | アイラ | 稼働中 |
112 | Loch Lomond (Inchmurrin) | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
113 | Braeval (Braes of Glenlivet) | スコットランド | スペイサイド | 稼働中 |
114 | Springbank (Longrow) | スコットランド | キャンベルタウン | 稼働中 |
115 | Knockdhu (An Cnoc) | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
116 | 余市 | 日本 | 稼働中 | |
117 | Cooley (unpeated) | アイルランド | 稼働中 | |
118 | Cooley (peated) | アイルランド | 稼働中 | |
119 | 山崎 | 日本 | 稼働中 | |
120 | 白州 | 日本 | 稼働中 | |
121 | Isle of Arran | スコットランド | アイランド | 稼働中 |
122 | Loch Lomond (Croftengea) | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
123 | Glengoyne | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
124 | 宮城峡 | 日本 | 稼働中 | |
125 | Glenmorangie | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
126 | Springbank (Hazelburn) | スコットランド | キャンベルタウン | 稼働中 |
127 | Bruichladdich (Port Charlotte) | スコットランド | アイラ | 稼働中 |
128 | Penderyn | ウェールズ | 稼働中 | |
129 | Kilchoman | スコットランド | アイラ | 稼働中 |
130 | 秩父 | 日本 | うちから55㎞ | 稼働中 |
131 | 羽生 | 日本 | 閉鎖 | |
132 | 軽井沢 | 日本 | 閉鎖 | |
133 | Westland | アメリカ | ワシントン | 稼働中 |
134 | Paul John | インド | ゴア | 稼働中 |
135 | Inchmoan | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
136 | Eden Mill | スコットランド | ローランド | 稼働中 |
137 | St. George's | イングランド | Bridgham | 稼働中 |
138 | Omar | 台湾 | 南投 | 稼働中 |
G1 | North British | スコットランド | ローランド | 稼働中 |
G2 | Carsebridge | スコットランド | ローランド | 閉鎖 |
G3 | Caledonian | スコットランド | ローランド | 閉鎖 |
G4 | Cameronbridge | スコットランド | ローランド | 稼働中 |
G5 | Invergordon | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
G6 | Port Dundas | スコットランド | ローランド | 稼働中 |
G7 | Girvan | スコットランド | ローランド | 稼働中 |
G8 | Cambus | スコットランド | ローランド | 閉鎖 |
G9 | Loch Lomond (Grain) | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
G10 | Strathclyde | スコットランド | ローランド | 稼働中 |
G11 | ニッカカフェグレーン | 日本 | 杜の都 | 稼働中 |
G12 | ニッカカフェモルト | 日本 | 稼働中 | |
G13 | 知多 | 日本 | 尾張 | 稼働中 |
G14 | Dumberton | スコットランド | ローランド | 稼働中 |
G15 | Rhosdhu | スコットランド | ハイランド | 稼働中 |
B1 | Heaven Hill | アメリカ | ケンタッキー | 稼働中 |
B2 | Bernheim | アメリカ | ケンタッキー | 稼働中 |
B3 | Rock Town | アメリカ | アーカンソー | 稼働中 |
B4 | F.E.W | アメリカ | イリノイ | 稼働中 |
B5 | George Dickel(Cascade Hollow) | アメリカ | テネシー | 稼働中 |
A1 | Chateau de Lacaze | フランス | 稼働中 | |
A2 | Domaine Laguille | フランス | 稼働中 | |
A3 | Armagnac Goudoulin | フランス | バ・アルマニャック | 稼働中 |
A4 | Domaine de Esperance | フランス | バ・アルマニャック | 稼働中 |
A5 | Chateau de Laubade | フランス | バ・アルマニャック | 稼働中 |
C1 | Camus | フランス | 稼働中 | |
C3 | Louis Royer | フランス | 稼働中 | |
C4 | Distillery D’Aumagne | フランス | 稼働中 |
色々と後の祭り
このブログのTwitter始めてから昔飲んだウイスキーの写真を引っ張り出して眺めていたのだけれど、意外といろいろ面白い。
下は2014年11月にロンドンに行った時の写真。Oxford St.沿いのデパート、Selfridgesで撮った。当時にしては日本のウイスキーのコレクションが充実していたので感銘を受けた。
上段一番左の山崎はミズナラだろうか。その隣がノンエイジで、その隣はパンチョン、値札は110ポンドと書いてある気がする。当時2万円弱ぐらいか。その隣の秩父は120ポンド。
その下の白州バーボンバレルは89.99ポンド、「役付き」にしては格安。白州12年は69.99ポンド、ノンエイジは49.99ポンド。
その下には竹鶴ノンエイジ、余市10年と20年、宮城峡は10年か。そしてフロムザバレル。FTBの43.99以外は値札が不鮮明。
今この値段で売ってたら在庫全部買いたい、って当たり前か。
そしてその日にそんなに離れていないCayden Head'sに行ったときの商品リストがこちら。
右下のGlen Elgin18年が48.60ポンドって超お得だな。Macallan1989年蒸留25年が145.90ポンドってのも今からしてみれば信じられないし、Springbank21年172.60ポンドというのも悪くない。
結局私は「日本に持って帰って自慢できるものを教えてくれ」とお願いして出してもらったHighland Park22年を買って帰った。105ポンド。今でもまだ口開けしていない。
2014年2月と記録にあるが、渋谷の公園通りからちょっと入ったところの小さなイタリア料理屋で撮った写真。
一人でふらっと食事しようと思って入って、カウンターの奥のボトルと目が合った。白州シェリーカスク2013年。2本置いてある。
1本は口が開いていて、それを普通の値段でいただいたのだが、店員さんいわく「イタリア料理屋でウイスキー頼む人ほとんどいないんですよ」とのこと。こんなところに穴場があった、と思ってちょっとウキウキし、また来て飲もうと思ってしばらく忘れていて、ふと思い出して再訪したらもう店はなかった。右側の新品のボトル、あの時無理言ってショット売りの20倍ぐらい払って売ってもらえばよかった。
ウイスキーも高くなった。そして飲んでしまえばこの世から消えてしまう。後悔先に立たず。手を伸ばしたらいつでも手に入る、という思いは勘違いで、ふと気が付いたらそこにあるはずのものが目の前からなくなっていってしまうのだろう。
The Scotch Malt Whisky Societyに入ってみた
これまでバーでこの緑のボトルを散々飲んでいて、かつてから会員になるかならないか迷っていたソサエティことThe Scotch Malt Whiskey Society。最近リニューアルしたボトルもかっこいいし、ボトルのお値段も良心的で会費もすぐ元とれそうだしずっと入会しようと思っていた。だが少し前にインポーターさんが変更になったのでオペレーションが安定するまで待った方がいい、という話を聞いて、しばらく我慢していたがもう限界。行きつけのバーで入会案内もらって、カウンターで飲みながらはがきに記入し、帰宅途中にポストに投函。でも実は入会案内なくてもウェブですぐ手続きできて便利。
よくご存じない方のため簡単にご説明すると、The Scotch Malt Whiskey Society(以下SMWS)は蒸留所の協力を得て直接蒸留所から樽を購入し、仕入れた樽をそのままバッティングも加水もせずに瓶詰にして会員向けに販売している団体。本部はエディンバラ。ボトルには蒸留所名はなく、例えば以下のように41.96というようにコードネームしか書かれていない。最初の数字、41はDailuaine、ダルユーインを表し、96はSMWSにおけるダルユーインの96番目のリリースを表す。
そして大体変な名前がボトルにつけられている。上のボトルはWhite chocolate beneath the fruit trees、「果物の木の下のホワイトチョコレート」というネーミングで、これは比較的マトモ。「昔の学校の咳止めシロップ」とか「牧草地で綱引き」とかどういうセンスでつけているのかわからない、飲みたくなりそうでならない謎のネーミングが多くてウケる。
会員になると汐留のパークホテル25階にあるレストラン タテルヨシノの隣にあるバー、The Societyでチャージなしで会員価格でSMWSのボトルを飲むことができる。つまりここで試飲して気に入ったらそのボトルをウェブで発注できる、ということだ。
今晩は初めてのThe Society訪問、自分が買いたいかもと思ったものを注文してみた。
10.131はBunnahabhain、ブナハーブン。「マリネして焼いたロブスターの尻尾」というおよそウイスキーにはふさわしくないネーミング付き。でもこれが美味かった。塩っ気と旨みの中に薫るピートがたまらない。2008年蒸留とは思えないフルボディ感。The Societyのスタッフの方も一押しされていて、すぐに在庫確かめてそれほど高くない値段を見て即スマホで2本ポチった。加水しない方が圧倒的に美味いという珍しいパターン。
次に飲んだのは85.48、Glen Elgin。「棘だらけの洋ナシのパンチ」っていうまた変なネーミングだが、フルーティーで甘いけれど刺激的なこのウィスキーをよく一言でまとめたな、と感心する。こちらも2007年とこれまで私の飲んだElginの中では一番若い。でも美味い。
そして39.102はこれも大好きなLinkwood。「ラム酒漬けブラックチェリー」という比較的わかりやすい名前が付けられているがスコッチなのにラム酒漬けとはこれいかに。変なネーミングが多い中でこんな名前がついているんだからストレートに美味いはず、と思って頼んだ通りドンピシャだった。きれいで甘くてちょっと埃っぽい感じもする長いフィニッシュ。もう売切れなのが残念な素敵な仕上がり。
せっかく会員になったのだからなんか買わないと、という変なプレッシャー的な気持ちもあっていくつか試したのだが、ちょっと尖ったウィスキーを揃えているSMWSはやっぱりいろいろ面白いな、と思いながらグラスを空にした。The Societyの入っているパークホテルはロイヤルパークホテル汐留と間違いやすいがすぐ近くの別のホテル。レセプションにたくさん絵が飾ってあって初めて来たけれど好印象。バーのスタッフも気持ちのいい方たちで、楽しい時間が過ごせて良かった。オススメします。
そういえばこのブログと連動したTwitter始めました。右側サイドバーご覧ください。本ブログ記事の更新やバーで飲んだお酒などざっくばらんにアップデートしてまいります。現時点でフォロワーさんゼロなのでフォローお願いいたします。ではでは。
最近食べた茶色い食べ物をひたすら上げていくスレ その2
新世界 洋食 グリル梵
大阪のサラリーマンの多くは11時過ぎぐらいから昼に何食べるか周りの人と議論し始めるイメージあるけど、東京の人はランチに対するこだわりが低い気がする。オフィス街では昼間人口に対してランチの供給が少なすぎてランチ難民が多発するくらいだから贅沢言っている場合じゃない、ということだろうか。
大阪行くとインデアンカレーとかカツ煮とかなぜか無性に食べたくなる。甘辛く煮付けた食べ物とご飯を一緒に食べるイメージ強い。折角の大阪なので悔いのない一食一会を目指して悩み、辿り着いたのが新世界の梵。カツサンドで有名だがご飯も一緒に食べたいのでカツ煮込みカレーをチョイス。まるっと茶色い、メイラード反応の塊のような食べ物。
大阪のランチにしては高いプライシングなので観光客が多い。新今宮の駅から街の景色を眺めつつ訪問すると2000円近いランチ食べてる自分が貴族のように思えるというおまけ付き。その分(?)カレーのルーも丁寧に作られていてコクが強いし、カツもそれに負けない。そして腰の低い接客も好印象。お土産にカツサンド買って帰りたい。
神田 カレー スパイスボックス
サラダに入っているタンドーリチキンみたいなのも美味しいし、ドレッシングもヨーグルト味の手作りなのでカレーを食べる前からこの店はタダモノではないことが分かる。そしてカレー食べると「やっぱり予感はホンモノだった」と思う。日替わりのカレー頼むのも良いが辛口のチキンカレーが王道かも。店の背の高いイケメンインド出身っぽい方がオーナーで若い日本人のシェフがその下で働いているのかと思ったら実はシェフがオーナーだったと聞いてちょっと新鮮だった。ちなみに付け合せも多分店のオリジナル。左側の辛い玉ねぎの薬味はこれだけでご飯2杯はいけそう。
有楽町交通会館 とんかつ あけぼの
いつもやまいち行くととんかつとカキフライ、みたいな頼み方するのでご飯はなしにすることがほとんどで、行くたびにそう言っていたらご飯なしの人、として認識されるようになった。でも無性にかつ丼食べたくなって注文すると「え、今までご飯頼まなかったのは一体何だったの?」と思われそうで怖い。そんな気弱な自意識過剰気味のアラフィフとしてはやまいち以外で旨いかつ丼屋を見つけないとかつ丼欠乏の発作が起きた時に死んでしまうので、何とか見つけたのが有楽町交通会館のあけぼの。というかキッチン大正軒の隣のいつも混んでいるとんかつ屋のかつ丼はうまい、との情報を入手したので正確には見つけていない。半熟ふわふわぶりはやまいちに軍配上がるがここも間違いない。
小樽 ラーメン 麻ほろ
ラーメンに対するこだわりがあまりないのだが、ここは私が半世紀弱生きてきた中で5本の指に入るのではないかと思うラーメン。こってり味噌。写真が上手に撮れなかったので食欲そそらないかもしれないが、実物はすごい。細くて上品な縮れ麺が赤味噌によく絡む。力強い味噌の味でも押しつぶされないしっかり出汁の利いた、それでいてしつこくないスープ。家人が食べていた醤油生姜ラーメンも美味で、家人に代わってスープを飲み干してしまった。こだわり持ってしっかり作っているのがよくわかる。
駒場東大前 洋食 菱田屋
東京の生姜焼きの最高峰。肉がそもそも分厚いのよ。その辺の定食屋のペラペラな生姜焼きは手ぬぐいみたいなもので、菱田屋のは最高級の何とかグースの羽毛布団、ってぐらい。豚テキ食べているかのような満足感。コメも味噌汁もお新香も美味い。接客に愛想がないのが玉に瑕だが、忙しいので仕方ない。夜10時になっても大人がみんな楽しそうにお茶碗片手におかず食べてる店って東京中探してもそんなにない。
山武 うなぎ 橋本食堂
土曜日10時半頃ふとうなぎ食べたい病が発症。いても立ってもいられなくなり、聖地南千住に行くには出遅れているしどうしたらいいか悩んだ末、前から行って見たかった九十九里浜の近く、千葉県山武市の橋本食堂まで。Google先生曰く1時間半ぐらいのドライブとのこと、遅くなると長く待たされそうなのでとりあえず急ぐ。
東京の西から房総半島の付け根を横断して太平洋まで。だだっ広い駐車場にクルマを止め、比較的新しいお店の戸をくぐり、割と大きな店なのに12時過ぎにすでに満席になっていて驚いた。
しばらく待って着席、メニュー見てうな重がリーズナブルで驚く。二段になっている特上でも3200円。都内なら6000円でも文句あるか、と言われそう。肝焼きも旨いしキスの天ぷらも美味くて期待が高まる。そしてやってきたのが下の写真のお重。うなぎとご飯がみちみちに詰められていて広辞苑かよ、と思うぐらいずっしり重い。うなぎはよく焼き系でなく軽めの味付け、箸でつまむとホロリと崩れる。そしてご飯の上に乗せられたうなぎと比べてもよりマッチョな体格をされたうなぎ様がご飯の中に埋もれていて驚く。端的に言ってうな重二階建て、という表現が一番的を射ている。日頃うな重で暴力的に腹を満たすことを夢見ているうなぎ好きには是非トライしてもらいたい。そして腹が満たされたら津波の被害の痕跡も生々しい堤防沿いを歩きながら7年前に思いを馳せ、 九十九里浜を見に行って欲しい。
千石 そば 進開屋
ふと昭和にタイムスリップしたくなる時ってありますよね。俺はよくある。健康な20歳以上65歳以下の男女は平均して週に2回ほど昭和へのタイムスリップ願望に襲われるって国際信州学院大学の調査で判明したって虚構新聞に書いてあったことが財務省の公文書で明らかになって、理財局長が国会で証言してたから間違いない。そんな時はすぐに都営三田線に飛び乗って千石を目指してもらいたい。昭和元年築の木造家屋が戦災を含む数々の苦難を乗り越えて残っていて、何とそこでお蕎麦を食べることができるのだ。
店の中にある液晶テレビだけが異様に浮いていて、他は昭和初期のままだ。そういや200年の歴史のある佐原の小堀屋本店も、大正時代からある川越の小川藤もこんな感じの階段があったなあと思いながら蕎麦を手繰る。蕎麦屋なのに文化庁のHPに載っているというのも渋い。
また気が向いたらアップします。ではさらば。
メイラード反応をより深く知りたいマニアの方はこちらを。
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最近食べた茶色い食べ物をひたすら上げていくスレ その1
美味しいものを食べても美味しいウイスキーを飲んでも、どこで食べたり飲んだりしたのか忘れてしまうと悲しいので(特に酒の場合は忘れる危険性が高いので)備忘録的にスマホで写真を撮って記録することにしている。でもそうするとやたらと茶色っぽい被写体ばかりがスマホのフォトライブラリーに貯まっていくことになる。
ウイスキーは当たり前に琥珀色だが、美味しい食べ物もやたらと茶色っぽいものが多い。これはある意味必然で、食べ物の香ばしい風味はメイラード反応といってアミノ酸と糖が一緒に加熱される時に生まれることが多い。その時にメラノイジンという褐色物質ができるので、美味しい食べ物は茶色っぽいのだ。
そこで私のiPhoneの中に記録されている最近食べた茶色い食べ物をひたすら上げていくことにする。
大塚 洋食Gotoo
大塚の洋食の名店Gotooで食べたチキンカツとカニクリームコロッケ。ハンバーグからピラフからエビフライからヒレカツから何でもある極めてオーソドックスな洋食屋さんで接客もいいので地元の人に愛されているのだが、店に入ると「おすすめはチキンカツです、淡白なチキンにちゃんと旨みが乗っているのがGotooのチキンカツです」と書かれていたのですすめられるままに食べてみた。確かにチキンがジューシーで深みのある旨みが感じられる。カキフライ好きは冬の間はついカキフライばかり頼んでしまうのだが、初めてチキンカツ食べて流石お店がすすめるだけのことはあると分かった。隣の人がエビピラフを美味しそうに食べていて、単品のチキンカツとエビピラフ食べたら幸せだろうな、と思った。そしたら飲みに行けなくなるぐらいお腹いっぱいだと思うけど。
神田 ラーメン Mannish
神田の西口商店街と外堀通りの交差点の角の地下にあるMannishの塩生姜ラーメン。鶏肉は低温調理で軟らかく、澄んだスープに生姜が舞っている滋味深いラーメン。生姜がスパイシー過ぎず、スープの旨みを殺さない。非常にまじめに作っているのが分かる。ポイント貯まると特製ラーメン食べられるとか、ビジネス的にもいろいろとしっかり考えているのがよく分かり好感が持てる。塩生姜ラーメン流行る気がするけど、すでにもう流行ってたりします?あんまりラーメン食べないのでよくわからない。店が狭いのでサクッと食べてサクッと出ましょう。
目黒 四川料理 龍門
これからの季節、辛い物を食べて暑気払い、もしくは食欲を刺激したい人も多いと思われる。そんな中おススメしたいのが四川料理の名店、目黒の龍門。四川出身の中国人もアントニオ猪木もすすめるぐらい。よだれ鶏がこの店のスペシャリティ。他にもラーツージーという鳥皮の四川風唐揚げとか麻婆豆腐とか、おススメしたいものが沢山。辛いものばかり食べると救いがなくハイボールとかを飲み過ぎて泥酔するリスクがあるので、辛くないものと一対一の割合で頼むのがお勧め。目黒駅西口から徒歩1分なのもポイント高い。店主のおじさんの緩すぎる接客も見もの。
有楽町 洋食 キッチン大正軒
がっつり生姜焼きとか食べて暴力的に腹を満たしたくなる時あるよね。俺はよくある。そういう時いくつか手持ちのがっつり系洋食屋レパートリーがあると禁断症状が発生した時に冷静さを失わなくて済む。ゴッドファーザーPart IIIでマイケル・コルネオーネが低血糖の発作で倒れかかり甘いものを貪り食べるシーンがあったが、生姜焼きの禁断症状に襲われたら有楽町の交通会館の地下を目指してほしい。キッチン大正軒。肉屋が経営する洋食屋。美味しいお米で生姜焼きやメンチカツ食べると脳内麻薬が分泌する音が聞こえてくる気がする。
- ジャンル:洋食
- 住所: 千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館 B1F
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- (写真提供:まさのすけ)
- キッチン大正軒をぐるなびで見る | 有楽町・日比谷の洋食屋をぐるなびで見る
神田 とんかつ やまいち
日本のとんかつのトップ5に確実に入ると個人的に思っている、神田のやまいち。少なくとも2週間に1度は行っているぐらい好きだ。超ストイックで地味に常に進化していて、一時期油の香りがくどかったところからさわやかな感じに変化してきている。とんかつも旨いがかつ丼も圧倒的に旨い。とんかつ屋のかつ丼はとんかつが美味いことをいいことに丼物としての完成形を目指さない傾向があるが、ここは全くといっていいぐらい手抜きがない。かつ丼はすでに一部で有名になってしまったが、実は冬の間に供されるカキフライがべらぼうに旨い。是非冬が来たら頼んでほしい。
日比谷 うなぎ きくかわ
昔からランチに鰻が食べたくなるとよく来た、うなぎのきくかわ。お重の「ろ」を頼むと、下の写真のように「折り返し」のある鰻が出てきて、それはぜいたくな感じが味わえた。昔はもう少し安かったのだが、時節柄お重の「ろ」でも5000円超え。レジの後ろに「B級グルメ大賞」の賞状(ちなみに稲川淳二が審査委員長として表彰したことになっているので大分とありがたみが薄れる)が飾られているが、この値段ならもうとてもB級グルメとは言えないだろう。
今日は力尽きたのでここまで。たぶん続きます。