東京ウイスキー奇譚

こだわりが強すぎて生きていきづらい40代男性の酒と趣味への逃避の記録

ウイスキーの聖地アイラ島訪問の詳細は以下のリンクから。
訪問記 アイラ島 初日 2日目 3日目
蒸留所写真  Ardbeg1 Ardbeg2 Laphroaig1 Laphroaig2 Bowmore
アイラ島写真 
アイラ島への旅行についてのアドバイス エディンバラ2日目  グラスゴー

  

広島流川 バー福澤

広島に仕事で出掛けた。早朝の便で出発するはずだったのに、前日の夕方6時になって「明朝の便は天候不順で飛ばない可能性があります」とのアナウンス。重要なミーティングだったので遅れる訳にはいかず、夜7時35分の最終のANA広島便に急遽乗るべくダッシュでオフィスから帰宅。6時45分に家に着き、お泊りセットの入ったバッグを持って羽田に急いだら30分で到着。無事に最終便に乗れて、オフィスを出て5時間後には広島市内のホテルにチェックイン。いつものるかそるか状態なのだが、不思議とうまくいくものだ。

 

そんなこんなで夕食を食べ損ない、小雨の降る中、流川へ歩く。西日本一の歓楽街、と聞いていたがかなり寂しい。昔京都で学生をしていたころ、夜中に金持ちのボンボンの友達と遊んでいて腹が減り、三条京阪かどこかのお好み焼屋にボンボンの愛車の280馬力ツインターボスープラで繰り出したら店が閉まっていて、じゃあ京都東ICから名神乗って大阪行ってお好み食べるか、ということで走っていたら中国自動車道広島方面分岐、という表示が出て、それを見て「本物の広島のお好み焼食べたことない」という話になってそのまま流川に行ったら着いたのが朝の4時過ぎ。その時間にあいているお好み焼屋も凄いが客筋も凄くて、ビビりながらお好みを食べたのがもう四半世紀近く前のことかと思うと感慨深い。

 

ふらふら歩いていると聞いたことのあるお好み焼屋を見つけ、中をのぞくと先客は若い女性一人が店員と仲良く話している。私は外れて席をとり、肉玉そばと白州ハイボールを注文。店の会話はカープの話題が中心で、流石だなと感心しながら夜中の炭水化物が脳内麻薬を分泌させる甘美な感触を味わう。

 

そしてウイスキーが飲みたくなり、グーグル先生に教えてもらったバー福澤へ。カウンターは3組ほど先客がいて、すべて男性。

ボトラーものが多くて、見ただけでは何があるのか分からず、何を頼んでいいのか悩んだ時のLagavulin。悩ましいときは大抵Ardbegのソーダ割りかLagavulinストレートとチェーサー、のどちらか。いかにもウイスキーマニアです、という感じでもなく、何も知らない、という感じでもなく。

なぜかマスターと先客がBabymetalのグッズをヤフオクで買ったり売ったりする話をずっとしていて、別に悪くはないのだがとても居心地いいってわけでもなく微妙、と思っていたら隣の3人連れの客がアイラのシングルモルトのブラインドテースティングやりたいという謎の展開。最初がArdbeg Tenで、流石にそれは当たるだろうと思っていたらBunnahabhain?というところまで行って、結局Caol Ilaがファイナルアンサー。その次は私の飲んだLagavulinが正解のところBowmore10年とのご託宣。

 

一人で黙々とLagavulinを美味しく頂き、アイラ島の穏やかなピートのボトラーズのオススメ、を頂き、その後Port Ellenを生まれて初めて頂く。

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Port Ellenって酒屋でも一本10万円オーバーのものしか見たことがなく、ショットでこの値段で飲めるのは凄まじいことだ。昔金沢でふらっと入ったバーで山崎のシェリーカスク、パンチョン、ミズナラ、バーボンバレルと4杯立て続けに飲んだことを思い出した。

 

アウェイで飲むのは簡単ではないが、東京を離れて掘出し物のウイスキーと出会うのもなかなか楽しい。