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ウイスキーの聖地アイラ島への訪問のまとめと趣味に生きる男の生活について書いていきます。

アイラ島訪問の詳細は以下のリンクから。

訪問記 アイラ島 初日 2日目 3日目

蒸留所写真  Ardbeg1 Ardbeg2 Laphroaig1 Laphroaig2 Bowmore

アイラ島写真 その1 その2 その3

アイラ島への旅行についてのアドバイス エディンバラ2日目  グラスゴー

  

有楽町 キャンベルタウンロッホ / 渋谷 カリラにて

バー Ardbeg Caol Ila Glen Spey Glen Scotia GlenMorangie

土曜の朝、小刻みな揺れから大きな横揺れを感じて目を覚ました。東京は震度4と言うが、体感的には震度5はあったと思う。95年に京都で体感した揺れと同じぐらい。

 

娘の様子を見に行き、異常がないことを確かめるとテレビで状況を確認。幸いなことに大事にはなっておらずほっと一息。が、予想以上に酔いが残っていることに気づき、これだと家族を守る身としては問題あり、と反省。そして昨日はかなり飲んだなあ、と思い起こした。

 

先週の土日は仕事で36時間耐久接待、飲酒量限界ぎりぎり睡眠時間4時間の上に雨中のゴルフつき、で体を休めるどころの騒ぎではなく、今週に入ってから仕事も半期末を控えて加速度的に忙しくなり、金曜日にかけて体力の限界を意識する展開。だが奇跡的に金曜日はそれほど遅くなく会社を出た。

 

気分転換にいつもと違うところに行こう、と花の銀座へ。人ごみの中に出ると、目的地のある人たちがみんな解放感にあふれて夜を楽しもうとする中で、独りあてどもなくとぼとぼ歩く中年オヤジの悲哀を味わう。

 

結局向かったのは、そんな気分にぴったりの有楽町ガード下すぐ横の高度成長期直後に建てられたと思しき煤けた雑居ビルの地下一階。張られたくすんだ色のリノリウムがところどころ剥げている急勾配の階段を下りて、ボトルが入っているのだろう木箱をよけながら件のバーの引き戸を引く。

 

キャンベルタウンロッホ。東京のモルト好きの間では知らない人はいないかも知れない。入り口に近いところにいた常連らしき3人組と一番奥で一人飲んでいたお兄さんは立ち飲み。客が6人も入れば閉所恐怖症の人は逃げ出したくなるだろう。
カウンターの上にはボトルが3列に端から端まで並べられていて、客の手元が見えない。カウンターの奥にも当然ぎっしり。

 

奥から2番目の席を確保し、何を頼むかしばし思いに沈む。3人の体重を合計したら0.3トン弱ぐらいだと思われる中年の常連さんたちがずっとFriends of Laphroaigに入会したら限定ボトルがどうたらこうたら、最近の中国人のウイスキー爆買いは中国株暴落がとまっても終わらないだろう、日本のウイスキーが暴騰していて困るなどという話をしている。最近他人が話していることを聞いても何とも思わなくなった。独り吞みが多いので身につけた特技かも知れない。

 

とりあえずArdbegのUigeadail(ウーガダール)のソーダ割りを頼む。

 

ホワイトホースのロゴが入ったグラスに、無骨に入ったアイスキューブ。初めて飲んだときは蒸留所の横のカフェでストレートを、2度目は京都サンボアにてソーダ割り。もう少しピートがきつくてオイリーなイメージがあったのだが比較的スムース。瓶の中身が残り少なくなっていたからかも知れないが。

 

次は何飲もうかとカウンターの奥をのぞき込む。カウンター一杯の瓶のせいでグラスの中身がなくなっているかカウンター越しには分からず、何度も気を遣って確認してくれる。私がオーダーしようとすると、常連の話し声が一瞬止まる。明らかに「試されて」いる。一杯目の時もよく考えるとそうだったかも。でもいちいち一見さんの注文なんか気にしなくてもいいじゃないの。

 

2杯目はCaol Ilaの2009年のフェスティバル。European Oak Sherry Cask、ということだったがそんなにシェリー樽の香りがきついわけでなくCaol Ilaの穏やかな性格が良く出たしみじみとしたウイスキー。

 

この店はマニアックな品揃えをしているのに、年間500本もボトルが入れ替わるという。それはどれぐらいのことなのか、空きっ腹に飲んで酔いが回り始めた頭で考えてみた。大きなお世話だが。

一杯45ml1500円とすると一瓶700mlで15杯22500円、500本売ると年間売上げ1125万円。家賃が20万、人件費が40万だとすると経費が年720万。一本の仕入れ価格が平均8000円だとすると500本で400万だから、ほとんど収支トントン。

違う見方をすると、年間7500杯の売上げだから一日およそ22杯程度(月2回休むペース)。一人3杯飲むとすると7人来客があってブレークイーブンか。

そんなことばかり考えていると、結局頭は休まらない。ちなみに私の勤め先は税務署ではない。

 

3杯目はGlenmorangieのTraditional、57.2度のカスクストレングス。こちらはお店のおすすめ。オフィシャル2杯飲んだのでボトラーズではなくまたオフィシャル出して頂いた。深く揺れながら広がっていく立体感のある液体が、食事前の胃の中に流れ込んでいくのが分かる。そして香りが喉の奥から鼻腔の上の部分を刺激して外に抜けていく。

 

オーナーがいらっしゃって、外は大雨が降っている、というので少しゆっくり目に時を過ごし、チェイサーを飲み干して勘定を済ます。3杯でいくらになるのだろう、と思っていたら5000円でお釣りが来た。

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その後銀座で軽く一人飯。渋谷に出て、そのまま帰宅するつもりだったがまだ9時過ぎだったこともあり、つい足がもう一軒に向かってしまう。

 

寄ってくる客引きを目線で殺しながら焼き鳥を焼く臭いに燻されつつマークシティの南側の坂を少し登り左手に曲がり、ファッションヘルスを通り過ぎた右側。最近居心地のいいCaol Ila。

 

ドアを開けると先客おらず。元永さんとスタッフもう一人の方と世間話。「いや、今日は珍しくここに来る前に飲んできたので、結構いい感じです」「どこで飲んできはったんですか?」「有楽町で」「あーキャンベルタウン」。すぐばれる。

 

バーの方に客の方から酒の話するのは、認めてもらいたいという欲求があるから仕方ないのだろうが、中途半端な知識しかない素人がプロ相手に議論しても多分めんどくさがられるのが関の山だろう。自分の仕事について素人が絡んできたところを想像してみるといい。バーで働く方も年がら年中酒のことしか考えていないわけではないはずなので、何か別の話題、たとえば最近旨かったもの、とか行って良かったところ、とかの話をした方が客のあるべき姿では、と思った。

 

渋谷でも3杯。世界で最もCaol Ilaの種類の多いバー、というキャンベルタウンロッホとは違った意味でとがったバーなのだが、後から来た客の平均年齢が20代という凄いことになっていた。お店の方は気を遣われていたが私は前述した通り独り吞みに慣れているので、煙草の煙をこちらに吹かされない限りは少々五月蠅くてもあまり気にならない。元永さんに近所に激旨の鶏の唐揚げ売っている肉屋があることを教えて貰い、早速土曜の昼にはかりっと揚がった唐揚げが胃の腑に収まった。

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