東京ウイスキー奇譚

こだわりが強すぎて生きていきづらい40代男性の酒と趣味への逃避の記録

ウイスキーの聖地アイラ島訪問の詳細は以下のリンクから。
訪問記 アイラ島 初日 2日目 3日目
蒸留所写真  Ardbeg1 Ardbeg2 Laphroaig1 Laphroaig2 Bowmore
アイラ島写真 
アイラ島への旅行についてのアドバイス エディンバラ2日目  グラスゴー

  

宮城峡蒸留所訪問

宮城峡蒸留所を初訪問。東京駅を9時半に出ると1時の蒸留所見学ツアーに間に合う。
仙台から仙山線に乗り換え作並へ。車窓から見る新緑が本当に美しい。その美しい景色の中に宮城峡蒸留所はある。

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仕込み水は新川から。とてもきれいなせせらぎだ。

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周りを小さな山に囲まれた蒸留所はレンガの赤い色が新緑を引き立てる。そしてニッカ池の周りはまだ桜が咲いている。高度成長期に建てられた工場とはとても思えない。

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新設されたビジターセンター。宮城峡や余市など現在市販されているウイスキーを実際にふんだんに容器に入れて香りをかぎ分ける体験ができるようになっていたりして意欲的な展示。

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このビジターセンターでプロジェクター上映されるビデオを見た後、糖化、発酵、蒸留のプロセスを見せてもらう。

 

現在は使われていないキルン、しかし蒸留所のシンボル。立派なレンガ造りだ。

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宮城峡のポットスチルは胴が膨らんでいるバルジ型といわれるもので、スチームで加熱しているのに対して余市は胴が膨らまないストレートヘッド、そして石炭の直火焚き。個性の違うウイスキーを作ることでブレンドの幅を広げることを意図していたとのこと。

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やはり日本の蒸留所らしく、スチルには注連縄が。日本の酒の神はやはりバッカスではなく松尾大社だろう。
樽の貯蔵庫も見せていただいたが、おそらくなんちゃって、のはず。人の出入りがあまりに多いので貯蔵に適さず、樽がサンプルで置かれているだけなのではないかと思う。違っていたらごめんなさい。

そして一通り見学が済むとお待ちかねの試飲タイム。アップルワイン、スーパーニッカと竹鶴をいただくも、流石にそれで満足できるわけもなく、有料試飲コーナーへ。

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こちらでしかいただけなさそうなもの、すなわちここでこれを飲んでおけ、というものを挙げると、竹鶴25年(こちらは蒸留所でも売切れ、入荷は未定)、鶴17年・宮城峡10年12年(終売)、シングルモルト宮城峡モルティー&ソフト・フルーティ&リッチの12年(終売)、シングルカフェグレーン12年(終売)あたり。

その中からまず竹鶴25年と宮城峡12年をチョイス、その後鶴17年をいただく。

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竹鶴25年は今調べたら実勢価格がボトル1本10万円弱、らしい。15mlで1200円だとやはり破格のお値段、ということになる。大人は45杯飲むから1本ボトル売ってくれ、などと言ってはいけない。バックバー中央の下の棚の一番右のボトル、紙のラベルが貼られていないものがそれだ。

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有料試飲コーナーの隣がショップになっていて、テンション上がっていたせいかまたも大人買い

f:id:KodomoGinko:20170506063422j:plainノンエイジのフルーティ&リッチだけ小さなボトルしか売っていなかったが、蒸留所限定のものは大体ゲット。ゴールデンウイークの後半に訪問したにもかかわらず、売り切れになっているものはなくて一安心。冷静に考えるとノンエイジの500mlでこの値段だから通常サイズだと1万円程度、結構いいお値段ですな。

戦利品を手に、帰りは駅まで徒歩で20分ほどかけて歩いて帰った。もう少し早い時期に来れば土筆もフキノトウもタラの芽もたくさん採れたに違いない。

アイラ島に続き今回も家人を連れての蒸留所訪問だったが、今回の旅行の趣旨は酔っ払いに来ること、ではなくて震災当時3歳で何が起こったのか全く記憶がない娘に何が起きたのか、そこからどのように復興しているのか/していないのかを自分の目で確かめさせること。翌日から震災遺構として公開されている仙台市若林区の荒浜小学校跡、東松島市東名と野蒜などを訪問し、南三陸町で震災の語り部からお話を伺って帰ってきた。