クロアチアに来てみたの巻その3: スプリトとフヴァル島
トルコ航空の機内誌に、バカンスが終わって現実に引き戻されるのは憂鬱だが、休みの間の旅は仕事にもよい影響を与えるという記事があった。
一つは、旅行でいつもと違う新たな体験を得ることにより、これまでと違ったアングルで物事を見ることができるようになるということ。もう一つは未知の人たちとの触れ合いによって、他者をより信頼できるようになりそれが仕事に役立つということ。
別に仕事のために旅に出たわけではないのである意味どうでもいいのだが、いつもと違う何かをすることが重要、というのは信念を持って毎日ルーティーンワークをこなす、というのと両立しないかもしれない、と薄ぼんやりと思う。だが行ったことのないバーのドアを一人押してみるのも、旅のようなものなのだろう。新たな体験。未知の人たちとの遭遇。
では旅の続きを。また世界遺産、今度はスプリト。古代ローマの宮殿跡を改造して人々が住み着いて街が出来ているという不思議なところ。
ヨーロッパの中でも有名なバカンスの街で、世界中の人たちが狭い町に集まってきていて人通りも多い。
宮殿の中の街は狭い路地といくつかの広場で成り立っている。ホテルは広場に面しているが、車では絶対に入っていかれないので宮殿の外、というか旧市街の外に車を止め、ホテルのカートに荷物と人を載せてもらうというシステム。火事が起こったらどうするのだろうか。でも1000年以上昔から街が残っているということは大丈夫なのだろう。
ここでホウボウとスズキのオリーブオイル焼を頂いたのだが絶品だった。ただ塩とオリーブオイルだけ使っただけなのに、なんであんなに旨くなるのだろうか。
スプリトがユーゴスラビア連邦の一部だったときは最大の軍港があったそうだ。宮殿は海に面していて、たまたまミサイル艦「シベニク」が寄港中だった。夕焼けに映えて美しく光る姿には見とれたが、用途を考えると安易に美しい、などといっていいのか疑問に思った。特に1991年に実際海戦を経験している国だけに。
翌日にフェリーでフヴァルという島に渡った。フェリーが着くスターリ・グラードという街も世界遺産だ。
ここでは島の中心地から車で15分ほどの離れた入り江にある宿に泊まった。荒野を越えてリアス式海岸的な入り江に降りる。途中の一本道は前から車が来たらすれ違えない細さで、昨年夏のスコットランドを思い起こさせた。
海は透明度が高いエメラルドグリーンで、水深は10m近くある。最初は娘は脚がつかないのでおっかなびっくりだったが、魚がたくさんいるのが泳いでいて見られるので楽しくなったらしくずっと海で遊んでいた。
私は休み中スプリトで5㎞ほど走っただけで全くトレーニングができていなかったので、対岸まで3往復ほど。